日本共産党神奈川県議会議員団

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議会報告
2025年4月1日

一般会計予算等の見直しを求めた反対討論(20250325大山奈々子議員)

25-1定 本会議反対討論(次年度予算関係)

2025/3/25 大山奈々子県議

日本共産党の大山奈々子です。私は日本共産党神奈川県議会議員団を代表し、来年度予算として今回議決が諮られる54議案のうち、定県第1号議案「令和7年度神奈川県一般会計予算」を含む8議案に反対の立場から討論を行います。

現在、県民生活は物価高騰の影響を受け、大変厳しい状況にあります。2024年の実質賃金は物価変動の影響を除いて前年比で0.2%減と3年連続のマイナスとなり、年金や生活保護費なども物価高騰に見合う引き上げが行われていない状況です。

このようなことから、2025年度予算は県民生活を支え、福祉や子育て支援の充実に力を注ぐ必要があります。また、各地で相次ぐ豪雨災害や、切迫性が指摘される南海トラフ地震への備えなど、防災対策の強化も喫緊の課題となっています。

そのような中、県は私学助成の拡充や、県立保健福祉大学の入学金を半額にし給付型奨学金制度を創設したこと、高校体育館の空調設備整備、フリースクール等に通う子どもの保護者等への支援をする市町村への協調補助、メンタルヘルスに課題のある妊産婦への支援、太陽光発電等の導入支援の拡充、障がい者の地域移行を支える取組や困難な問題を抱える女性等への支援、住宅耐震化補助の拡充など新たな防災減災戦略の推進、交通安全施設整備の拡充など、県民生活を支えることにつながる施策については評価しています。また、職員の配偶者手当が廃止されることは不利益変更であり見直しをされるべきと考えますが、基本給の引き上げは評価します。

2025年度の一般会計予算には、以上述べてきたような前進面がある一方で、必要性や優先度が低い事業などを続ける予算も計上されており、事業の中止や見直しも求められます。

まず、定県第1号議案「令和7年度神奈川県一般会計予算」についてです。

これにはまず、国際園芸博覧会関連の予算が含まれています。現年度補正予算でも反対したように、過大規模予測に基づいた事業が、適正規模への見直しがされることなく、交通事情についても運転士不足など混乱を招きかねません。赤字の際の責任の所在も不明なものなので賛成できません。

次に、県立中井やまゆり園を独立行政法人へ移行する予算が含まれています。

私たちは中井やまゆり園の改革アクションプランの方向性は概ね賛成ですが、人、時間、財源の確保が重要だと考えます、独立行政法人化によってこれらの改革が進むとは思えません。安定的人材確保の観点に加え、県が障害福祉に関し監査や助言を行うためにも、施設運営に精通することが重要であるという観点からも、現場を手放してはならないと考えます。また、二度にわたる職員アンケートに見られるハラスメントや園の運営体制の問題について、その改善がないまま独立行政法人に移行しても、決していい結果とはなりません。まずは、職場環境の改善が必須です。

知事は福祉先進県と呼ばれたいという意向をお持ちです。県直営施設の再生のためと称して県直営を手放すという方針は、その本気度が問われます。県全体の障害福祉の推進につなげるためにも、最後まで県が責任を取れるよう、障害者施設は県直営で運営すべきと考えますので反対いたします。

この議案に関連し、定県第37号議案「神奈川県地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例」、定県第53号議案「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構定款」にも反対いたします。

また、外国人学校生徒等支援事業費については、県が子どもたちの学ぶ環境を盾に不当な前提を設定して朝鮮学校を補助金支給対象から排除し、何の責任もない子どもたちを傷つけている問題があります。国連からも補助金差別解消が勧告され、県弁護士会から警告まで受けている問題を置き去りにして、県が助長している問題であり、予算計上し補助を復活すべきと考えます。

次に、労働分野において、副業・兼業人材活用促進事業が労働力不足への対応の一つとして提案されていますが、大きな懸念があります。

時間外労働や休日労働について、労使間で決めた協定である36協定がなければ時間外労働をさせることができないにも関わらず、2019年の日本労働組合総連合会の調査では36協定を結んでいる労働者の割合は59%となっています。小さな企業ほど締結率が低いと言われており、県内企業の人手不足対策として副業兼業を促進した結果、法令違反となる事例をたくさん生み出すことになってしまっては本末転倒です。本業で残業をした際に副業先にそのことがちゃんと伝えられ労働時間が適切に管理されるのかということも、疑念を拭えません。

また、産業分野の企業誘致策について、雇用確保から人手確保が産業課題となる中にあって、従前どおりの事業目的で多額の補助金等を支出することは見直すべきです。県内企業が人手不足にあえいでいる中、県内雇用の義務付けもないまま、さらに他所から労働力需要を高める企業誘致を進めていくことは、産業労働局全体としての施策の一貫性を欠くものではないでしょうか。企業誘致のための補助金を生産性向上や人材育成のための事業に一層大胆にシフトして、県内の労働力不足解消を図る中で、神奈川に来れば優秀な人材や労働力不足が解消できるという県の施策自体が魅力となるような軸足の転換が必要ではないでしょうか。

次に、これまでも指摘してきたように、受託リニア中央新幹線建設推進事業費や東海道新幹線新駅の誘致など環境破壊につながる不要不急の大型開発には反対します。また、鉄道および道路関係国直轄負担金として村岡新駅、横浜湘南道路などが含まれていますが、必要性や優先度も低く、藤沢市民、鎌倉市民からも必要性がないとの反対意見も多くあるように、地域住民から求められている事業とは言えませんので、事業の中止を求めます。

次に、「未病産業推進事業費」等未病関連予算についてです。

ヘルスケア・ニューフロンティア政策については、これまでも指摘してきましたが、県が進めようとしている未病関連事業は未病サービスや関連商品の消費を促すための産業支援であり、県民の健康維持を第一の目的にしたものではありません。

本来、介護予防や健康増進のために県が優先して行うべきことは、市町村が行う特定健診や特定保健指導、健康診査や健康教育、がん検診などを支援することです。市町村国保の特定健診の受診率、特定保健指導実施率ともに全国最低レベルです。未病関連事業は見直し、県民の健康増進に効果的な事業に転換が必要ですので、反対いたします。

次に、「高等学校施設整備工事関連費」等に含まれる県立高校改革に伴う再編統合等関連予算です。

定時制高校の統合に関するものも含まれますが、外国につながりのある子たちの貴重な学びの場は一朝一夕で築けるものではなく、教育関係者らから存続を求められていることもあり、募集停止は問題です。また、本県の高校1校当たりの生徒数は全国一多いにも関わらず、さらに大規模化を生み出す高校の統廃合は教育環境の悪化であり、見直されるべきです。また、学校の特色付けによる弊害も現れ始めていることから、県立高校改革は大幅な見直しが必要です。

次に、議会費についてですが、これまでも指摘してきた通り、会派視察の必要性があれば文字どおり政務活動費で行うべきであり、県政調査費として別枠で税の支出を行うことはやめるべきと考えます。

この議案の最後として、知事の平和に対する基本姿勢についてです。

横須賀に配備されている原子力空母が、2024年11月に最新鋭化された原子力空母ジョージ・ワシントンに交代し、原子力空母の交代は2度目となります。当初3年間と言われた空母配備ですが、今や実質母港化されています。知事は、配備の撤回を求めることはしないとの姿勢であり、原子力空母の防災対策に関しても、国のマニュアルに沿っているため住民の具体的な避難計画がなくてもよしとする姿勢です。

県に決定権がないにしても、米軍基地の整理・縮小・返還を県是とする知事であるならば原子力空母の配備撤回を求めることはできるはずであり、このような姿勢は改めるべきです。

さらに、今年は核兵器禁止条約に関し3度目の締約国会議が開かれたにも関わらず、日本政府は条約の批准もオブザーバー参加もしないという姿勢です。

ノーベル平和賞を受賞した被団協の神奈川県のみなさんを激励されたのであれば、非核兵器県宣言を行っている神奈川県として国を後押しする動きが求められます。本県の県是や宣言を真に実現する立場に立てば、知事の基地問題や核兵器など、平和に対する後ろ向きの姿勢は見直されるべきと指摘いたします。

以上述べてきましたが、予算の中の不要不急の事業は中止や見直しをし、これらの事業予算は防災対策のさらなる強化に振り向ける必要があると思います。

主に以上のような理由から、定県第1号議案、定県第37号議案、定県第53号議案に反対いたします。

次に、定県第2号議案「令和7年度神奈川県市町村自治振興事業会計予算」、定県第4号議案「令和7年度神奈川県公営競技収益配分金等管理会計予算」についてです。

私たちは自治体が射幸心を煽りギャンブルを推奨するべきではないと考える立場ですので、反対いたします。

次に、定県第9号議案「令和7年度 神奈川県水源環境保全・再生事業会計予算」についてです。

この事業における水源環境保全、再生への取り組みは、治山や水源林整備事業などが含まれており非常に重要なものですが、こうした事業は、重要な事業だからこそ一般財源に位置づけ、県民に負担を求めるべきではないと考えますので反対します。

次に、定県第13号議案「令和7年度神奈川県国民健康保険事業会計予算」についてです。

今回の予算案では一人当たりの標準保険料率が下がるなど、被保険者の保険料が下がる可能性が広がったことは大切なことです。しかし、未だに保険料が高い状況であるため、抜本的な改善が求められます。

また、この間、国の保険者努力支援制度によって決算補填等目的の法定外繰入が削減されてきました。このことは、物価高騰の折、さらなる保険料負担を県民に強いるものとなり、とても容認できません。

さらに、保険料についえは、応能負担の原則からすれば保険料水準を統一にするというのは理解できる部分はありますが、現行のまま保険料水準を統一すれば、ただでさえ高い保険料がさらに高くなる可能性が大きくなります。全国知事会も要望するように、国庫負担を増やし、少なくともほかの健康保険と同じような保険料負担率にしていく施策への転換が求められます。

次に、定県第18号議案「令和7年度神奈川県水道事業会計予算」についてです。

水道事業会計については、これまでも述べてきたように、箱根地区の包括民間委託については改めるべきと考えます。2024年度から箱根地区水道事業包括民間委託は第3期となり、契約期間が10年と長期になります。

これまでも世界的な水メジャー企業が、日本のいろいろな自治体の水道事業や下水道事業を担う状況になっています。しかし、フランスのパリでは、この企業の水道事業運営によって水質悪化や過大な配当があったため、再公営化を余儀なくされています。

生活に欠かすことのできない水道を水ビジネスの多国籍企業の営利の対象とされないためにも、包括民間委託ではなく、公が責任をもって水を提供するために、県直営に戻すべきと考えます。

また、2024年10月から水道料金が引き上げられ、来年度は県民に高い水道料金がのしかかることになりますので、水道事業会計に反対をいたします。ぜひ、基本料金体系の見直しと低所得者に対する減免制度を導入するよう求めます。

また、請願に関しては、請願第1号「政務活動費の事務所費について賃貸借契約書のコピーを証拠書類として添付することを求める請願」については、政務活動費の適正利用を確認する際に事務所の利用形態を明確にするため県民から求められているものであり、賛成すべきと考えますので、議会運営委員会における請願不採択という審査結果に反対いたします。

以上、意見要望を述べ、定県第1号議案、定県第2号議案、定県第4号議案、定県第9号議案、定県第13号議案、定県第18号議案、定県第37号議案並びに定県第53号議案と請願第1号の委員会審査結果に反対し、その他の諸議案に賛成して討論といたします。


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