本年11月29日に横田基地所属の米空軍CVー22オスプレイが、鹿児島県屋久島沖で墜落し、搭乗員7人が死亡し、1人が行方不明となっていたが米軍は8人全員死亡と認定した。
米空軍特殊作戦司令部は12月6日(米国時間)の声明で、「初期段階の調査で得られた情報は 、機体そのものの問題が事故につながった可能性を示し ている」ことを明らかにし 、 米軍は世界に配備しているすべてのオスプレイの飛行を一旦停止したと発表した。
米軍のオスプレイについては、開発段階から墜落が相次いでおり、以前から安全性に問題がある欠陥機だと指摘されてきた。近年において、本年8月にはオーストラリア北部のメリビル島で訓練中に墜落し、3人が死亡、5人が病院に搬送されている。また、昨年3月にはノルウェーで訓練中に墜落し、4人が死亡。同年6月にはカリフォルニア州で墜落し、5人が死亡するなど、事故が相次いでいる。
さらに、本年9月14日には、米軍普天間飛行場所属のMV-22オスプレイが新石垣空港で2機、奄美空港で2機、さらに16日には大分空港でも1機が緊急着陸をしている。
政府はかねてから、オスプレイの安全性については、米軍から報告を受けており、安全性を確認しているとしてきたが、今回の事故が発生した。木原防衛大臣は、安全性が確認されてから飛行するよう米側に要請したが、事故翌日の11月30日には沖縄県上空や神奈川県の厚木基地上空でも米軍のオスプレイが飛行しているのが確認されている。政府の要請を無視し、住民のリスクを軽視する米軍の対応に、強く抗議するものである。
本県では厚木基地で米軍オスプレイの定期整備がおこなわれており、テスト飛行などを含め頻繁にオスプレイが飛来している。また、横浜ノース・ドックに搬入されたオスプレイが横田基地などへ飛び立つなど、住宅地周辺をオスプレイが飛行することが常態化していた。
今回の事故原因が究明されたとしても、事故が相次ぎ、構造的な欠陥が指摘されているオスプレイが、人口密集地である神奈川県、そして日本上空を飛行することは、県民の不安を増大させるものであり、県民の安全・安心を守る立場からも看過することはできない。
よって国におかれては、以下の対応を行うよう要望する。
1 今回の事故について、徹底した原因究明と再発防止を行うよう米軍に求めるとともに、すべての米軍オスプレイの飛行を中止するよう米軍に求めること。また、陸上自衛隊に配備されているオスプレイも、同様に飛行を中止をすること。
2 厚木基地での定期整備とテスト飛行を中止するよう米軍に求めること。
3 陸上自衛隊のオスプレイの新たな配備計画を撤回すること。
以上