日本共産党神奈川県議会議員団

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議会報告
2022年11月1日

このまちとともに No.15

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第3回定例会(前半)石田和子が代表質問に立ちました

◆子どもの命と安全、より良い保育を!
【保育士を増やして!保育士の悲願・配置基準の改善を!】

保育所の保育士配置は、1948年に国が省令で最低基準として定め、第4条で「最低基準じゃ常に向上させなければならない」と規定。しかし、現在1・2歳児は6人に保育士1人と55年前のまま、4・5歳児は30人に1人と74年前のまま。

保育所はこの低い配置基準で算定される「公定価格」で運営されますが、原則1日11時間の保育時間を確保する場合、現行の配置基準のまま保育士の休憩時間を保障すると、法令を遵守してのシフトは組めないため、現場では、非常勤職員を雇い人件費を低く抑えるなどして、配置基準のほぼ1.9倍の人員で対応しており、その上、コロナの感染防止の業務でより厳しくなっていると指摘。安全で行き届いた保育と保育士が働き続けられるために配置基準の引き上げを国に要望し、県としての加配を要求。▲知事は「国に要望しない、県独自の加配もしない」と冷たい答弁。私は「これは保育士の長年の悲願だ」と訴えました。

◆無料のPCR検査センター、医師、看護職員の増員対策を
第7波の県の病床利用率は8月9日時点で98%と全国で最多に。医療や介護従事者の感染者や濃厚接触者が増大し、通常医療や介護受け入れに支障をきたし、救急困難事例が多発。発熱外来は電話がなかなか繋がらない深刻な事態に。感染急拡大の度に医療や保健所が逼迫。私はこの背景に人口10万人あたりの医師数が全国39位、保健師、看護師などの看護職員数は47位と云う本県の劣悪な医療体制があると指摘し、この強化を要求。再質問では、発熱者などがすぐに検査できる無料の検査センターの設置などを提案。コロナ第8波と季節性インフルエンザの同時流行が危ぶまれる中、早期発見、早期治療で感染拡大と重症者を極力抑える対策を求めました。

【後遺症に悩む方々への支援の充実を】
倦怠感、頭痛、認知機能の低下などのオミクロン株の後遺症により、休職に追い込まれたなど苦しむ声が届いています。県は身近なかかりつけ医等で受診し専門的な対応を要する場合、2次医療機関につなぐ仕組みを作っています。コロナ後遺症への対応医療機関を増やし、生活相談を含めた後遺症相談窓口の設置を要求。▲知事は「医療機関向けに専門外来の医師を講師に症状や診断、治療方法などの研修会に取り組み、コロナ後遺症対応医療機関を当初の120から200か所以上に増やし、コロナ感染症専用ダイヤル(0570-056-774)から暮らしや仕事の相談に応じる県の生活支援総合相談窓口(045-285-0674)を紹介するなど、後遺症に悩む方々を支援している」と答弁。

◆コロナの全数届け変更に伴う課題等を質問
<厚生常任委員会>
届け出が見直され(医療機関でコロナと診断され発生届の対象となる方/対象とならない方、抗原検査キットの自主検査で陽性結果が出た方に3分類)、いずれも、健康チェックはセルフチェックのみに。高熱が続くなど症状悪化や受診の相談は自分で「コロナ119番」に電話することになります。重症化リスクの高い方の健康把握は従来通り保健所が行うこと。コロナ119番など回線数を拡大し、受電率100%にすべきです。
コールセンターの体制強化について、県は、発生届の対象とならない方からの相談の増加への対応として、コールセンターの体制を強化するとして17億円余計上。▲必要に応じ約50回戦増の予算を確保したと説明。
PCR検査体制の拡充を要求▲担当課長は「9月補正予算でオンライン診療に必要な情報通信機器の設備、換気、空気清浄機などの整備補助に27億円計上した。その中にPCR検査機器も入っているので、幅広く活用し拡充していただきたい。オンライン診療は発熱外来医療機関の中で現在約400か所から、あと約200か所増やすつもり」と答弁。
●高齢者施設のクラスター発生防止へ。迅速な集中検査と往診体制の拡充を
▲担当課長は「県庁からの検体採取チームを4月から半年間で150施設に派遣した」「中和抗体投与、服薬投与をしていただく高齢者対策往診医療機関に約50の医療機関が登録している。クラスター発生を抑え、重症化を防ぐ対策をしている」と答弁。

◆医療機関や高齢者施設等に物価高騰への補助を!
食材費、光熱費、ガソリン代などの高騰で医療機関や高齢・障がい者施設、保育所などの運営が厳しくなっています。「高騰分を利用料に転嫁できない」「電気代が相当上がるのに、診療報酬が上がらない」など現場の切実な声を紹介。地方創生臨時交付金を活用して、早急に補助すべきと質問。▲知事は「臨時交付金の新たな財源が確保された場合は追加の補正予算を早急に編成したい」と応じました。その後、国から336億円の交付金があり、医療機関や福祉施設などへの電気代、ガス代などを補助する追加の補正予算を可決しました。
医療機関に対する支援:51億円
病院・有床診療所(4.4万円/床)
無床診療所・歯科診療所・薬局、助産所(10万円/床)
高齢/障がい者施設等への支援=77億円
入所施設(1名あたり3万円)
訪問系(1事業所あたり10万円)
通所系(1事業所あたり大規模40万円・小規模20万円・障碍サービス20万円)(保育所などは一部市町村が予算化)

◆土砂災害レッドゾーン内の住宅除去費等の補助を
全国各地で豪雨による土砂災害が頻発しています。県はがけ崩れ、土石流などの危険区域を土砂災害特別警戒区域=レッドゾーンと指定。(県内8911ヵ所、うち川崎市内551ヵ所)。国はレッドゾーンからの住宅除去費などへ、国1/2、地方公共団体1/2補助を実施。市町村と同率の補助をしている福岡、大分、広島、兵庫県などを参考に本県も市町村に財政支援を行うよう質問。▲知事は「1戸あたりの補助額が約500万円にとどまり、移転先の土地の取得や住宅建設に充てられない制約があり、市町村の実施は1市のみ。現在、国が活用しやすい補助制度を検討している。市町村の利用の意向を確認し、県としてどのような協力が可能か検討する」と答弁。

◆子ども医療費助成拡充に一歩前進!
川崎市長が、来年度中に中学校卒業までの通院医療費助成を所得制限をなくして実施すると言明。川崎市はこれまで、県内や近隣1都3県のなかで最下位のため、市民から強い要望が寄せられ、共産党川崎市議団は繰り返し質問。近隣では高校卒業まで無料が来年度には54%になり、所得制限は埼玉県・東京23区など85%が廃止。一部負担金は、東京23区を始め67%が実施していません。川崎市が継続するとしている一部負担金をなくして完全無料化を求めます。
【神奈川県は市町村への医療費助成を拡充して!】
全国の都道府県は広域自治体として市町村への医療費助成を実施しています。近隣では、東京都の通院助成は18歳まで、群馬県は中学校卒業まで、栃木県・茨城県は小学6年まで、千葉県は小学3年まで助成していますが、神奈川県の通院助成は小学入学前まで。共産党県議団は22年予算議会で市町村の要望を踏まえ対象年齢の拡充を求めました。
▲知事は、「国がやるべき事業なので県は対象拡大をしない」と答弁。神奈川県が中学卒業まで助成すれば、高校までの助成が可能です。引き続き取組みます。

◆矢上川地下調節池トンネル請負契約を議決
【洪水から暮らしを守る地下貯水トンネルの整備】
本体1期工事(区間2026m)として、27年3月完成予定で、約170億円の予算を契約(県議会10/14)。県が事業主体で国と県が1/2ずつ負担。大成・大東・土志田特定建設工事共同企業体が受注。県は2007年、矢上川の洪水対策を目的に、洪水調節池を位置付けた「鶴見川水系河川整備計画」を策定。現在の矢上川の川沿いは市街地で川底はコンクリートで覆われているため、総合的な治水対策として、洪水調節施設としてのトンネルを河川の地下に設置することとしました。今後、県が施工業者と施行内容、工程などを協議し、住民説明会を行うこととしています。


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