8月2日に井坂しんや議員【横須賀市選出】が賛成討論を行いました。
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2021年第6回臨時会 臨県第5号議案令和3年度神奈川県一般会計補正予算(第14号) 賛成討論
2021.8.2
日本共産党の井坂新哉です。
私は、日本共産党神奈川県議団を代表し、知事から提案のありました臨県第5号議案令和3年度神奈川県一般会計補正予算(第14号)に賛成の立場から討論を行います。
新型コロナウイルス感染症の急拡大を受け、政府は、神奈川県、千葉県、埼玉県からの要請に基づき、8月2日から8月31日まで、本県を含む4府県を新たに緊急事態宣言の対象区域としました。
今回の補正予算は、この緊急事態宣言に伴い、これまでまん延防止等重点措置の対象区域外であった清川村を含めた全県を対象とするとともに、協力金の下限額を3万円から4万円へと引き上げるために約309億の補正を行うものです。
長引くコロナの感染防止対策に多くの国民が疲弊しており、緊急事態宣言による封じ込めのためには、どれだけ多くの方に協力してもらえるかが大きなカギとなります。
28日の衆議院内閣委員会で、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は「医療のひっ迫がすでに起き始めている」との認識を示し、同時に「人々にしっかりとした危機感を共有してもらえるメッセージの出し方と感染状況に相応しい効果的な対策を打つこと」が必要と述べておりますが、私たちも同感です。
危機感を共有してもらえるメッセージという点で、知事は、救急搬送の調整が困難になり始めていることやふるさとへの帰省・県境をまたぐ旅行の中止などを述べていますが、私たちは、オリンピック中止を求めることが何よりの危機感を共有するメッセージになると考えます。
オリンピックの開催によって、オリンピック会場は無観客にもかかわらず、混雑している状況が報道されています。また、県としてもオリンピック・パラリンピックによって国民が盛り上がり、人の流れが増加していると考えているとのことです。オリンピックに対する意見では、なぜ、オリンピックだけ特別扱いなのかという不満や、緊急事態宣言の中でもオリンピックが開催されているから大丈夫といったものがあり、危機感を共有できない要因になっていると思います。このような意見をしっかり受け止めたメッセージの発信がなければ、多くの方の協力は得られないと思います。
また、具体的な感染防止対策という点では、今回の国や県の対処方針は、まん延防止等重点措置の対策とほぼ変わらないものです。
酒類を提供する飲食店には休業要請、その他の飲食店や大規模施設とそのテナントには午後8時までの時短要請というものが中心です。
休業や時短要請をされた事業者に対する協力金の支給は必要ですので、賛成ではありますが、これらの支援だけでは不十分です。
やはり、総合的な対策の強化が求められ、これまでわが団が繰り返し述べてきたように、集中検査をはじめ、広範で定期的なPCR検査等の実施と迅速なワクチンの接種、事業者への十分な営業補償、医療機関への減収補填、県民への暮らしの支援などが重要です。
現在の感染拡大は、20代、30代の感染が増えているため、軽症や無症状の方も多く、PCR検査や抗原検査で無症状の陽性者を発見しすぐに対応することが重要となっています。
さらに、病院への支援の充実では、4月で打ち切りとなった発熱外来への補助金の復活や9月までとされている新型コロナウイルス感染症患者等受入れ病床確保事業を継続するなど、医療機関が安心して治療に専念できるように支援を強化する必要があります。
県内の医療機関は、コロナ患者の増加とワクチン接種などでとても大変な状況になっています。決して医療崩壊が起こらぬよう、知事には総合的な感染防止対策の強化を図るよう求めて、賛成討論といたします。