6月21日に井坂しんや議員【横須賀市選出】が賛成討論を行いました。
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2021年第2回定例会 賛成討論 2021年6月21日
日本共産党の井坂しんやです。
私は、日本共産党神奈川県会議員団を代表し、定県第115号議案令和3年度神奈川県一般会計補正予算第8号について、賛成討論を行います。
定県第115号議案は、6月20日の期限となっていたまん延防止等重点措置について横浜市、川崎市、相模原市、小田原市、厚木市、座間市の6市について、期間の延長をすることに伴い、県からの要請に応じた事業者に協力金を交付するためのものです。また、区域外の市町村であっても県からの要請に応じた事業者に協力金を交付するものです。
今回の主な特徴は、この間終日停止をされていた酒類の提供を、一定条件のもと提供することができるようにすることなど、協力金の交付要件の一部緩和が含まれています。
酒類の終日提供停止は、飲食店には大きな打撃となり、飲食店の方からは、もう我慢ができないという声が私たちにも届いています。そのような状況を考慮すれば、新規感染者が減少している中で酒類の提供停止の条件を緩和することは必要なことと思います。
しかし、この点で重要なのは、対策は、あくまでも感染拡大を防ぐための観点から考えることが第1であり、感染が拡大した場合には、必要な措置をすぐに実施すると同時に県民の理解が得られるような根拠を持った説明が必要です。
県民への納得のいく説明があってこそ、県民の幅広い協力が得られるのであり、この協力があってこそ、感染拡大防止の効果を発揮します。
現在、私たちに寄せられている声には、例えば、飲食店の方からは、なぜ飲食店だけをいじめるのかというものがあり、一方で、飲食店以外の方からは、なぜ、飲食店だけを優遇するのかというものもあり、相反する意見が寄せられています。
これは、協力する人たちの中に分断が生まれ、広がっていることであり、この要因は、補償が不十分であるとともに、休業や時短要請に対して業種を問わず、影響を受けている人を補償の対象にしてこなかったことが要因となっていると思います。
さらに、政府は人の流れを抑制するといっておきながら、オリンピックだけ特別扱いしていることに対する批判も多くあります。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長をはじめとする専門家有志は、18日に提言を発表し、その中では無観客が望ましいとしているにも関わらず、観客の上限をこれまでの規制を上回る方向で検討を進めています。
このような政府の対策の矛盾が、国民の不満を増大させ、協力を妨げる要因になっていると感じています。
改めて感染拡大防止のためにオリンピック開催の中止を含めた検討を国に求めていただくよう要望いたします。
いずれにしろ、感染拡大防止にとって重要な県民の協力を得るために、これまでの分析に基づいた対策の根拠と効果を明らかにするとともに県民への説明が重要だと指摘しておきます。
今回、まん延防止等重点措置の対象を継続する自治体と対象から外れる自治体が出ました。どのような基準で、まん延防止等重点措置の対象となるのか、その基準をはっきりさせるとともに、期間中であってもまん延防止等重点措置の対象となることも解除されることもあることを周知する必要があります。また、どのような状況になったら酒類の終日提供停止になるかなど、その基準を示す必要があると思います。
知事の提案説明では、県全体の新規感染者が1週間平均で1日230人を超えた場合に、措置区域の見直し、酒類の提供停止を検討するとのことでした。また、委員会などの資料によると、市町村ごとのまん延防止等重点措置の基準はステージ3とのことでした。しかし、これまでの間、ステージ2であるにも関わらず、期間中にまん延防止等重点措置の対象区域が解除はされていません。
事業者などの納得を得るためにも、また説明責任を果たすという観点からも基準の明確化が必要であり、できるだけ早くその基準を示すことを求めます。
さて、協力金については、これまでわが団としても、早く支給できるように交付手続きの簡素化、処理の迅速化、不支給となった事業者の救済などを求めてきましたが、今回、これまで何らかの理由で協力金の申請に至らなかった事業者でも再申請ができる仕組みをつくったことは、大変重要です。申請の審査にあたっては、申請者に寄り添った事務処理をしていただきたいと思います。
さらに、コロナ対応にあたっている危機管理室の職員や保健師をはじめ、ワクチン接種や協力金の事務に当たっている職員などの残業が大幅に増大しているとのことです。
コロナの収束が見えない中で職員の方たちの献身的な努力に感謝するとともに、ぜひ、健康には留意しながら対策にあたっていただきたいと思います。
以上、意見を申し述べ、定県第115号議案の賛成討論といたします。