2022/7/21 決議案反対討論
私は日本共産党神奈川県議会議員団を代表して,本会議に提出のあった「故安倍晋三元総理大臣を悼み暴力には屈しない決議(案)」に反対する立場から討論を行います。
本決議案に盛り込まれた趣旨は 2 点あり、「安倍元首相への哀悼の意の表明」と「言論及び政治活動の自由を守り、暴力に決して屈しない意思の表明」です。後者は大いに賛同するところです。
日本共産党は、安倍元首相が無法な銃撃で殺害されたことに対して深い哀悼の気持ちを述べ、この暴挙への厳しい糾弾を表明してきました。政治的立場が違っていても、亡くなった方に対しては礼儀をつくすのが、わが党の立場です。
しかし、哀悼の意は心情的問題です。二元代表制において、議員は個人であると同時に、県民の代表としての意味を有します。そうした議会において、「哀悼の意」はそもそも決議案に盛り込むことはなじまないと考えます。多様な考え方の県民がいる中で、亡くなった方への思いを他者が勝手に代弁することは許されないからです。憲法が保障する「内心の自由」を侵害ずることになりはしないか懸念されます。憲法を遵守する立場からもこの決議案に反対することを表明して反対討論といたします。