2022 年 1 月 17 日
神奈川県知事 黒岩 祐治 殿
日本共産党神奈川県委員会委員長 田母神 悟
日本共産党神奈川県議会議員団団長 井坂 新哉
新型コロナウイルス感染症に関する緊急申し入れ(第 16 次)
新型コロナウイルス感染症の第 6 波が始まっています。その特徴は、デルタ株の 3~5 倍の感染力を持つとされるオミクロン株の急拡大です。1 月 1 日に 20 人だった県内の新規感染者数は、16 日現在で 1,751 人、入院は 280 人、自宅療養者は 5,878 人に上ります。このまま推移すれば、今月末にも 1 万人を超えると想定されています。感染拡大の波が県内全域に及ぶことを想定し、県民の命を守る対策が強く求められています。また、重要なことは、米軍基地を抱える自治体の課題として、本県においても米軍が感染予防措置を怠ったために基地内での大規模クラスターを生じさせ、それが県民に大きな不安を呼んでいることです。以下の取り組みをされるよう、緊急に申し入れるものです。
記
1.①PCR検査等無料化事業については 1 月 31 日までの実施期間を延長すること。県内全域でPCR検査等を無料で受けられる体制を充実するために、実施事業所や医療機関を拡充すること。また、1 市 8 町 1 村に検査場を設置すること。 ②無料検査についての情報が県民に十分届いていない状況であり、早急に広報に取り組むこと。また、本県の検査無料化コールセンターを、日・祝日も含め 24 時間対応にすること。
2.オミクロン株ではワクチン接種済みの人でも感染しており、昨年、実施したように高齢者施設の職員への定期的検査を強化するとともに、保育園や幼稚園、小中学校、学童保育、障害者施設等の職員についても定期的検査を実施すること。
3.3 回目のワクチン接種については、医療従事者に続き、介護職員などのエッセンシャルワーカー、感染リスクの高い高齢者等も、前倒し接種できるよう取り組むこと。
4.陽性者になった場合、自宅療養ではなく、家族感染を防ぐ意味でも宿泊療養を基本とし、十分な宿泊療養施設を確保すること。
5.病床等のひっ迫で陽性者がやむなく自宅療養とされている場合でも、すべての人を速やかに受診につなぎ、治療を行える体制を整えること。また、引き続き地域療養の体制強化や、市町村の生活支援事業が全県で実施できるよう働きかけること。
6.国に対し、発熱外来の体制支援への補助金の復活、診療報酬の引き上げなど医療機関への十分な財政支援を行うよう要請すること。
7.コロナ感染の後遺症の相談窓口を創設し、診療可能な医療機関を明示して周知すること。また、ワクチン接種の副反応に関しても、相談窓口と診療可能な医療機関を周知すること。
8.今回、沖縄や山口、広島での感染拡大は米軍基地由来の感染である。米軍基地を多数抱える本県も、その可能性が懸念される。一刻も早く地位協定を抜本改定し、わが国の感染症に関する国内法を適用できるよう求めること。また、緊急的には、在日米軍基地について、①米軍関係者の出発地検査の厳守、②我が国が定める経過観察期間の厳守、③感染者の隔離の徹底、④基地からの外出禁止、⑤米軍関係者の入国や国内での基地間移動の禁止、⑥基地内での感染防止対策の徹底、⑦ 基地従業員の定期検査の実施など、地域の不安を払しょくする実効性ある対応について、県として防衛省外務省に求めたとのことだが、米軍にも直接要望すること。
以上