2021年4月27日
神奈川県知事 黒岩 祐治 様
神奈川県 教育長 桐谷 次郎 様
日本共産党神奈川県議会議員団
団 長 井坂 新哉
生理用品の無償配布と相談環境整備を求める要望書
コロナ禍で雇用状況が悪化し、世帯収入が減少している家庭の児童・生徒が増え、いわゆる「生理の貧困」が問題になっています。民間団体「#みんなの生理」が2020年12月から高校生大学生を対象に行ったアンケート調査によると、過去一年に「金銭的理由で生理用品の入手に苦労したことがある」が20.1%。「生理用品を交換する頻度・回数を減らした」が27.7%と深刻な実態が明らかになりました。
生理用品は、衛生的な生活を送るための必需品であるにもかかわらず、トイレットペーパーで代用し、経血で服や椅子を汚すことが不安で登校できない事例や、ネグレクトで保護者に生理用品を買ってもらえない実態等も報告されています。生理用品の入手が困難なことで、学習権が奪われている事態は、人権問題であり、政治の責任で直ちに改善すべきです。
海外では、イギリス、ニュージーランド、フランスで、児童生徒や学生に生理用品の無償提供が決定され、国においても3月23日、2020年度予備費から13億5千万円の支出を決定しています。東京都も災害用備蓄している生理用品の配布を発表し、本県内外でも多くの自治体で取り組みが始まっています。これらの取り組みは、本県においても知事部局との連携次第で可能です。
よって、コロナ禍で生活が困窮している、生理の貧困状態にある児童・生徒の健康で衛生的な生活を保障するために、緊急対策として以下の事項を要請し、文書での早急な回答を求めます。
記
1. 県立学校・特別支援学校の児童・生徒が安心して通学できるよう、健康で衛生的な生活を保障するために、学校施設の女子トイレやみんなのトイレの個室に返却不要の生理用品を常備すること
2. 市町村教委とも連携し小中学校への配布も促進すること
3. 必要な児童・生徒には生理用ショーツの配布も行うこと
4. 生理をはじめ、心や体の悩みを気兼ねなく養護教諭らに相談できる環境を整備すること
5. 学生をふくむ一般女性に対しても社会福祉協議会等を通じ、無償提供すること
以 上