9月8日から県議会第3回定例会が開催され、13日には加藤なを子議員が代表質問を行いました。その概要をお知らせします。
質問「津久井やまゆり園での殺傷事件」
知事はどう受け止めたのか、今後の対応は
7月26日、県立障がい者施設「津久井やまゆり園」で19人が死亡し27人が負傷する殺傷事件が発生しました。
加藤議員は、障がい者への差別意識を募らせたヘイトクライム(増悪犯罪)であり、絶対に許せない。社会全体が毅然とした対応をとるべきと主張。
知事は、この事件をどうとらえ、今後どのように取り組むのか、その決意を表明するよう求めました。
知事は、徹底的な事件の検証を行い、全力を挙げて再発防止策に取り組むと答弁しました。
未然に防げなかったのか 県警の対応を検証すべき
加藤議員は、容疑者の犯行予告ともとれる手紙の内容が、津久井やまゆり園にきちんと伝わらなかったのではないか。
また、防犯カメラの設置などの対策を実施したが十分機能しなかったのではないかと指摘。警察本部長に、県警からの情報伝達や、警備への指導助言に反省すべき点があるのではないかと質しました。
警察本部長は、捜査結果を踏まえつつ教訓とすべき事項があれば、今後の警察活動に生かしたい。と答弁しました。
実効性のある障がい者差別禁止条例の制定を
加藤議員は、障がい者差別を許さない社会をめざすために、障がい当事者や県民の意見をよく聴いて、実効性のある「障がい者差別禁止条例」を制定するべきと要求しました。
知事は、障がい者の差別解消のため、相談窓口などを設置しているが、どういう方法が効率的なのか、検討したいと述べるにとどまり、条例制定については明言しませんでした。
質問「河川の災害対策」
境川、引地川の浸水対策事業費を増額し、早急に
加藤議員は、一刻も早い浸水対策が必要なのに、県は30年間で1230億円(年平均41億円)の境川河川改修総事業費に対して、2014年度は17億円、15年度は13億円しか予算を計上していないと批判。事業費を増額し対策を強化するよう求めました。
知事は、河川の整備は多くの費用と長い時間がかかるのでソフト対策として浸水想定区域図の策定などに取り組むと答弁するにとどまりました。